『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』第4章1節/ナーダとビンドゥとカラーであるシヴァ神
『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』第四章ラージャ・ヨーガ学習会開催しています。
今月は2回目になりますが、前回は2節しか進まなかったの、途中参加も大歓迎です。
はじまったばかりの学習会なので、ハタ・ヨーガを実践されている方、ハタ・ヨーガの瞑想に興味のある方、ヨーガを深めたい方、瞑想に興味がある方、ぜひご参加くださいね。
成瀬貴良先生の『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー 後編』を使いますが、お手元にない方は貸出ししますね。
2節ではありますが、約10ページは進んでいます。
以下、前回のダイジェストです。
第4章1節 ナーダとビンドゥとカラーであるシヴァ神
Ⅳー1【ナーダとビンドゥとカラーであるシヴァ神】
ナーダとビンドゥとカラーであるシヴァ神に礼拝します。常にこれらを頼りとするものは穢れのない状態に至る。
『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー 後編』成瀬貴良
冒頭にシヴァ神を礼拝しますと書かれています。
インドが好きだったり、ヨーガされている方にはお馴染みのシヴァ神。
ただ、礼拝するのはこの4章からだけではなく、第1章の冒頭でもアーディナータに礼拝しています。
解説がなければそのままスルーしてしまうかもしれませんが、アーディナータはシヴァ神のことです。
シヴァ神は沢山の異名をもっています。
・アーディナータ(原初の守護神)
・マへーシュヴァラ(大自在天)
・マハーヨーギン(偉大なヨーギー)
・ヨーゲーシュヴァラ(ヨーガの神)
・ナタラージャ(舞踏の神)
・マハーデーヴァ(偉大な神)
・ニーラカンタ(青い神)
・パシュパティ(獣の王)
・カーラ(死を司る「時」)
・シャンカラ(恩恵を与えるもの)
・パシュパティ(獣の王)
・ガンガーダラ(ガンジス川を支えるもの)
・マハータパス(偉大な苦行者)
・トリネートラ(三つの目を持つもの)
・バイラヴァ(恐ろしい殺戮者)
・ムンダマーラー(髑髏を首にかけるもの)
・トリャンバカ(第三の目を持つもの)
・ハラ(万物を破壊するもの)
・マハーカーラ(大黒天)
成瀬先生の資料と『ヨーガ事典』をみると19もの名前が見つかりました。
なので、アーディナータもシヴァ神だと分かります。
また、成瀬先生の資料を読んでいると、まるでインド神話の講義のようで面白かったです。
改めて「ナーダとビンドゥとカラーであるシヴァ神」の意味をひとつひとつをみていくと、ナーダは「音」、ビンドゥは「核、点、しずく」、カラーは「部分、破片」や「光」と訳すことができます。
この三つはシヴァの表れと教典は言っています。
成瀬先生の資料では、ナーダについて、スヴァーミー・シヴァーナンダ さんの『TANTRA YOGA,NADA,YOGA AND KRIYA YOGA』から紹介してくださっています。
ですが・・・少々難解です。
例えば
最初の音、あるいはすべての創造物の最初のヴァイブレーションから表れたのがナーダです。この宇宙創造における最初の放射段階がナーダなのです。ナーダは未顕現から現れた最初の顕現なのです。
『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー 後編』成瀬貴良
などなど・・・。
成瀬先生ご自身が「ここは難しいね。」と仰っていた部分です。
でも、比較的分かりやすく書かれている部分もあります。
ナーダは語源的には「音」という意味ですが、これは耳で聞く音ではありません。ナーダはシャブダの最も微細な表れなのです。ナーダはビンドウの中に没入していきます。ナーダはマントラが作り出す最初の放射段階です。そして、ナーダからマハー・ビンドゥになります。2番目がビンドゥです。ナーダもビンドゥもビージャ・マントラの中にあります。ナーダはシャクティの表れです。ナーダはビンドゥの中に発展したシャクティの表れなのです。
『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー 後編』成瀬貴良
途中からやや難解にはなりますが、ここには「ナーダからマハー・ビンドゥになります。」と書かれているので、それがシヴァ神に繋がっていくのがなんとなく理解できていきます。
さらに、『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』に出てくるナーダとビンドゥとカラーについての質問にもシヴァーナンダ さんが答えてくれています。
最初の音、あるいはすべての創造物の最初のヴァイブレーションから表れたのがナーダです。この宇宙創造における最初の放射段階がナーダなのです。ナーダは未頭現から表れた最初の顕現なのです。それはまたヨーギーが集中したときの神秘的な内部の音でもあります。
ビンドゥを落下するもの、生命力という意味に取らないでください。それは思いもよらないものであり、言い難い微妙な核であり、すべての表れの根源なのです。ビンドゥは名前と形の驚くべき宇宙が計画された核であり中心点です。このビンドゥからすべての創造が発生されたのです。ですから、核としての局面では、生命の源でもあります。それで時々、ビンドゥは生命力の同義語のように使われることがあるのです。
手短に言えば、カラーはグナ(性質、質)の神聖で特別な力を意味し、最も原始的な最初の感覚と置き換えられます。カラーについてはパラマシヴァの場合においては何の論点も問題点もありません。シャクティが表れたとき、絶対的なシヴァのタットヴァ(真理)はサット・グナの中にカーラとして表れます。このように表れたとき、彼はプールナ・カラー・ムールティ(完全なカラーの姿)であり16のカラーを授けます。16のカラーの中の1つを有する者はカラー・ムールティ(カラーの姿)とよぼれます。さらに、この1部がアンシャームシャ・ムールティ(部分的カラー)と呼ばれるのです。
『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー 後編』成瀬貴良
さらに成瀬先生は、シヴァーナンダ さんのお弟子さんのサティヤーナンダさんが作られたビハール・スクール・オブ・ヨーガのムクティボーダーナンダさんの仰っていることも引用され、そこには
ビンドゥは原始的なシャクティが心や物質の中に進化した形として現れたものなのです。
『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー 後編』成瀬貴良
と、紹介されています。
さらにもう一つ『ヨーガ・チュンダーマニ・ウパニシャッド』に書かれているビンドゥについても紹介くださっています。
「ビンドゥという言葉は「点」や「しずく」という意味です。ビンドゥは物質の核や住居のように考えられています。それは、すべての創造の力を明らかにする「核」です。
タントラの聖典のなかで、ビンドゥの最高の表現としてパラ・ビンドゥがありますが、それはシヴァとシャクティと同じものだとされています。分けられないものとしてサハスラーラ・チャクラにあり、分けることのできないとても重要なものとされています。
このパラ・ビンドゥが最初に表れました。被創造物の霊妙な微細なものとしての表れです。
ですから、創造のとき、宇宙全体がビンドゥから放射されるといわれているのです。そして個々の概念や物質の最初のポイントはビンドゥの中に消滅していくのです」。
『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー 後編』成瀬貴良
成瀬先生は前半は、
「シヴァ神から全てが始まっている」
「この世の全ての現れがシヴァ神」
と、解説されています。
後半を含めてまとめると、1節の意味は
常にナーダとビンドゥとカラーであるシヴァ神を頼りにする者、これらを崇拝する者は穢れのない状態になれます。つまり、宇宙の創造の根源である、ナーダ「音」とビンドゥ「核」とカラー「神聖な力、光」をシヴァ神の表れと見て崇拝する者は穢れのない状態になる。
『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー 後編』成瀬貴良
に、なります。
第2節は【最高に優れたサマーディとは】
これは次の記事でご紹介します。
10月の学習会の日程
今年の夏は暑かったので、朝の少し早めの頭が冴えている時間に実施してみたら、集中してできたので、8月から時間が変更になっています。
以下、ご確認くださいね。
日時:2023年10月17日火曜日8時30分〜10時
場所:Yoga Bija 清水町教室
講師:加藤 照美(Yoga Bija主宰)
持ち物:『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー 後編』(貸出も可能)/筆記用具
その他:坐学です。床に坐っても楽な服装でご参加ください。
受講料:3000円
ご予約と締切について
ご予約はLINEでもできるようになりました。
メールやお電話でも受付ていますので、お好きな方法をお選びくださいね。
メール:ylsbija@gmail.com お電話:09079122282(加藤)
ぜひご一緒にヨーガの教典を読みましょう♪
最後に
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猛反省中です。
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加藤