2月のプラーナーヤーマ【バストリカー】
寒い季節にぴったりの、身体を暖かくするプラーナーヤーマ【バストリカー】のご紹介です。

成瀬貴良先生の『ヨーガ事典』からご紹介です。
【バストリカー】
バストリカーとは鍛冶屋などで使う「ふいご」のこと。
ハタ・ヨーガの伝統的な八種のプラーナーヤーマの一つ。
名前のとおり、バストリカーは「ふいご」の動きに似たプラーナーヤーマで、身体の火をあおり、肉体や微細体に熱を生じさせる。
バストリカーはカパーラ・バーティとたいへん似ているが、その違いは吸うときの強さである。
つまり、カパーラ・バーティでは強い吐息の結果、息が入ってくるが、バストリカーでは吐息と吸息を同じ強さで行なう。
「両足の裏を腿の上にしっかりと置き、パドマ・アーサナで坐る。これはすべての悪を破壊する。賢者(ヨーギン)はパドマ・アーサナで落ち着いて坐り、首や身体をまっすぐにする。そして、口を閉じ、両鼻から息を吐く。そのとき、胸や喉や頭蓋の上部に響くように吐く。それから心臓のところまで気が達するように素早く吸う。吸息と吐息をこのようにして繰り返す。気は人の身体の中を鍛冶屋のふいごのように丹念に出し入れされる。そして、身体が疲れたら、右鼻から息を吸う。腹部を気でいっぱいに満たし、中指と人差し指を除いた指でしっかりと鼻を押さえて規定通りのクンバカを行なう。クンバカの後、左鼻より息を吐く。これは、ヴァータ、ピッタ、シュレーシュマーの異常から起こる病気を治し、消化の火を増大させる。これは速やかにクンダリニーを覚醒させ、ヨーギンを浄化し、心地よくしてくれる。ブラフマ・ナーディー(スシュムナー)の入り口に溜まっている粘液の過剰からなる障害を取り除く。三つの結節を破る、このバストリカーとよばれるこのクンバカは特別な注意が払われなくてはならない」
『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』第2章59節~67節
参照『ゲーランダ・サンヒター』第5章75節~77節
やり方も同じ『ヨーガ事典』から
《方法》
①自分の好みの坐法で坐り、眼は閉じる。できるならばパドマ・アーサナで坐る。
②両鼻からゆっくりと深く息を吸う
③すばやく力強く両鼻から息を吐くが、緊張させてはいけない。
④そしてすぐに、同じ力で両鼻から息を吸う。
⑤息を吐くとき、腹部はへこみ、横隔膜は縮む。
息を吸うとき、横隔膜はリラックスし、腹部は少し前にでる。
⑥この呼吸を10回から始めて20回行なうようにする。
これを1ラウンドとする。
⑦3~5ラウンド繰り返す。
⑧この呼吸に慣れたならば、徐々にスピードを上げていくが、呼吸はリズミカルに保たなければならない。
吸う息と吐く息の強さは同じでなくてはならない。
空気が鼻孔を出入りするときに音がするが、それほど重苦しい音ではない。
しかもその音は、喉からではなく、鼻から出るようでなくてはならない。
バストリカーは、鼻孔や鼻洞に熱を作り、多すぎる粘液をきれいに取り除いてくれ、風邪や呼吸器疾患に対する抵抗力を高めてくれる。
この【バストリカー】は強い呼吸法なので
*高血圧、心臓病、ヘルニア、胃潰瘍、脳卒中、てんかん、網膜の疾患、緑内障、めまい等の疾患がある方は行わないでください。
*高齢者、ぜんそくや気管支炎、結核から回復している途中など、肺からの疾患がある方や妊娠初期の方は有能な指導者の指示のもとでのみ行うことを推奨します。
教室では深い呼吸からゆっくりと練習していきましょう。
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加藤