【サット・サンガ】プラティヤーハーラ(プラティアーハーラ)/感覚を感覚の対象から引き戻す方法


ビージャのサット・サンガはオンラインで行っています。

瞑想のヨーガの教典『ヨーガ・スートラ』をわかりやすく解説した本、『パタンジャリ・ヨーガの実践』を読んでいます。

瞑想に興味がある方、ヨーガを深めたい方、どなたでも無料で参加できる集まりです。

コロナは大変でした。

また、まだ完全に終息してはいませんが、リモートで繋がりながら、無理なく学びを深められるやり方を発見できたので、このやり方で継続していこうと思っています。

内容は、始まりのマントラを唱えるところからスタートします。

その後、参加者で『パタンジャリ・ヨーガの実践』を意見交換しながら読み進めています。

参加者で順番に読んでいくので事前にご用意ください。

 ☆日本ヴェーダーンタ協会 

 ☆Amazon

 ☆楽天ブックス で購入可能です。

進行役も順番で行っていきます。

本の小見出しで区切り、順番に読み進めていきます。

ひとりが終えたところで、感想を話し合います。そして最後も終わりのマントラを唱えて終わります。

6月からアシュターンガ・ヨーガの実践の5番目、プラティヤーハーラ(プラティアーハーラ)に入っています。

7月は【感覚を感覚の対象から引き戻す方法】から読みはじめました。

7月の復習

感覚を感覚の対象から引き戻す方法】は三つあります。

(1)誘惑の対象に近づかない

最初の実践が【誘惑の対象に近づかない】です。

サムスカーラが刺激されて、以前の欲望があらわれる可能性があるそうです。

ここで、サムスカーラ(サンスカーラ)について振り返りました。

サムスカーラは1年前にも触れていますし、先月もふれています。

1年前は【マントラを何回も繰り返して唱える理由】のとこで学んでいます。

【サンスカーラ】

行。潜在意識。残存印象。形成されたもの。業(カルマ)や輪廻(サンサーラ)思想と深い関係があり、インドの宗教・思想・哲学の根幹にある概念。サーンキヤ哲学では、人は無始の過去からの無数の転生の間に積み重ねられた残存印象が心(チッタ)の中に潜在的なものとして眠っているが、これが機会を得ると、さまざまな形で現れるという。サーンキヤではサンスカーラには大きく分けて、ヴァーサナ、カルマ・アーシャヤ、クレーシャの三つの形があるという。

『ヨーガ事典』成瀬貴良

先月はチャクラのところで学びました。

クンダリニーが上のチャクラから下のチャクラに下降することは堕落です。霊的な状態から世俗的な状態に戻ってしまうのは、前世から引き継いだ世俗的なサムスカーラ(サンスカーラ)が、心を下に引き下そうとするからで、これには細心の注意を払わなければなりません。

『パタンジャリ・ヨーガの実践』スワーミー・メーダサーナンダ

7月は少し深掘りしてサムスカーラ(サンスカーラ)について『ヨーガ事典』からまとめます。

サムスカーラ(サンスカーラ)には三つの形がありました。

●ヴァーサナー(心の残存印象)

過去の多くの転生の間に経験したさまざまなことの印象が心の中に残存していることで、機会があると心の中に生じた記憶と新しい経験の印象の複合した印象がまた心の中に残り、それらが網の目のように複雑に織り込まれていく。同じ事物を前にして、人それぞれ受け止める印象が異なるのは、人それぞれが持っているヴァーサナーの違いがあるから。

●カルマ・アーシャヤ

人間のさまざまな行為には、善悪の意味を持った性質のものが含まれるが、その行為が心の中に残すこと。それが機会を得て業報(ヴィパーカ)としてその人の境涯(幸福な家庭に生まれたり、貧しい家庭に生まれたりなどの境遇)、寿命(生まれてから死ぬまでの年数がすでに決められている)、苦楽の経験(生きている間に経験する幸福なことや不幸なこと)として現れる。ヴァーサナーが心理的なものとして現れるのに対してカルマ・アーシャヤは目に見える外界的なものとして現れる。現在の自分の境遇や才能や気質は自分の為してきた前世の行為の結果である。また、ヴァーサナーが無数の過去からの転生の積み重ねであり、ずっと先の転生にまで影響を与えるのに対し、カルマ・アーシャヤのほとんどは生まれ変わった現生の間だけで消費してしまうので、いつも一つ前の過去世だけの業遺存が現れるだけである。しかし、現生の間に業報として現れたり、先の転生に持ち越したりすりこともある。

●クレーシャ(煩悩)

人が善悪の行為を為すときに、その動機の要素として現れるもので、カルマ・アーシャヤ(業遺存)の根本的な原因となる。つまり煩悩が輪廻の根本原因になるので、除去しなくてはならないものである。

『ヨーガ事典』成瀬貴良

これを読むだけでも、とっても厄介なものに思えます。

だから瞑想して無くしていくしかないんですよね。

感覚を感覚の対象から引き戻す方法】に戻ります。

(2)よい考えで心を満たす

心をいつもよい思いで満たします。

理想的なこと、神聖なことを考えます。

すると心が誘惑の対象に向かわなくなるようです。

シヴァーナンダ さんは 「BE GOOD DO GOOD」と仰っていました。

「良い人になりなさい。良いことをしなさい。人々への奉仕の中に、そして人々に良いことをすることによって大きな喜びを感じるようになりなさい。」

そうすれば、エゴがなくなり、これが最高のサーダナになると仰っています。

私は韓国ドラマが好きでよく観ますが、観ていて気持ち良いのは、よい考えで行動できる主人公のドラマです。

日本のドラマより韓ドラの方がそんな主人公や役柄の人に出会える気がして、ハマってしまいました。

そんな人がなかなか実在しないから、観ていて気持ちいいし、共感しかありません。

続いて

(3)執着しない

執着すると、心はいつも執着の対象に向かっている状態です。

ここでは「愛」について、執着のある愛と、執着のない愛について書かれていました。

心や感覚を、対象のものにさしむけると執着になってしまうようです。

家族も、友人も、ペットもです。

修行者は出家するし、ペットなどを飼うことはありません。

家族と、ペットと過ごす私は気をつけなくてはなりません。

愛するけど、必要以上に心配したり、コントロールすることなく過ごしたいものです。

シヴァーナンダ ・アーシュラムのスローガンは「SERVE・LOVE・GIVE・PURIFY・MEDITATE・REALIZE」です。

ヨーガのアーシュラムなのに最初にもってきている言葉が瞑想とが解脱ではなく奉仕で、2番目は愛です。

(上の写真にはSERVE・LOVE・MEDITATE・REALISE)

「愛は愛でも慈愛だね」と参加者で話しました。

サンスクリットで何というのか・・・なかなか思い出せませんでしたが、プレーマンでした。

愛は他にカーマというのもあります。

愛は愛でも性質が違うので、使い分けが必要ですね。

この本では

そのためには常に識別をし、目覚めた状態でいることです。

『パタンジャリ・ヨーガの実践』スワーミー・メーダサーナンダ

と、書かれていました。

識別は、煩悩を取り除く方法の一つです。

煩悩はクレーシャでしたね。

そしてヴェーダンタの例え話も紹介されていました。

無執着の実践のために誰とも話さない実践をしたという話。

沈黙の修行はマウナと言います。

映画【食べて、祈って、恋をして】の中で、ジュリア・ロバーツもアーシュラムで実践していました。

続いて【感覚のプラティヤーハーラ(プラティアーハーラ)と心のプラティヤーハーラ(プラティアーハーラ)】に入りました。

(1)感覚のプラティヤーハーラ(プラティアーハーラ)

これがプラティヤーハーラ(プラティアーハーラ)だと思っていました。

前にも書きましたが、感覚の制御という意味なので、感覚の感覚の制御みたいで、わざわざ「感覚の」と、分けて書かなくてもいいような感じがします。

感覚は視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚とあります。

サーンキヤの二元論で言うと、プルシャとプラクリティがあります。

プラクリティからまずブッディに転変して、ブッディからアハンカーラが転変し、更に二つに分かれ、一つは、マナス、パンチャ・ブッディ・インドリア、パンチャ・カルマ・インドリアで数をかぞえると十一の器官になります。

この十一の器官が身体です。

私たちが自分と思っているこの身体は、アハンカーラからできているので、実は本当の自分ではないんです。

本当の自分はプルシャです。

そして、感覚はパンチャ・ブッディ・インドリアです。

なので、感覚も本当の私ではないと考えます。

ここでは、誰でも夢中になっていると音が聞こえていてもその認識がなく、ものを見ていても見ていると言う認識がなく、深く集中している時には音は耳に届いていても心に届かず、音の意味が認識されていたい状態で、このことを指すと書かれていました。

感覚と感覚の対象のつながりが切れている状態の一例なんだそうです。

でも、瞑想をはじめるとなかなか難しいと感じている方も多いと思います。

この本の中でも、初めから完璧に行うことは難しいと書かれています。

ヨーギーは感覚を感覚の対象から引き戻すことができるとも書かれているので、やはり感覚には引っ張られてしまうものなのでしょうか?

人間が五感を通じて外部情報を知覚化する割合は、視覚83%・聴覚11%・嗅覚3.5%・触覚1.5%・味覚1%なんだそうです。

だからなのか?

瞑想は軽く目を閉じて行います。

目から入ってくる情報を遮断すると、感覚器官に引っ張られにくくなりますね。

そして次に(2)心のプラティヤーハーラ(プラティアーハーラ)です。

心を世俗的なもの(世俗的な考え、記憶、サムスカーラ(サンスカーラ)など)から引き戻すことです。

ここで、上記のように、瞑想するときに静かな場所で行うと、目を閉じて実践するので、何も見えないし、耳障りな音も聞こえてこないと書かれています。

逆に言えば、静かな場所で瞑想することで、心がどれほど動いているか(考え事をしているか)がわかるでしょうとも書かれていました。

なので、音楽を使って瞑想はしないですよね。

成瀬貴良先生は「ヨーガの時も音楽を使うとプラティヤーハーラ(プラティアーハーラ)が難しい」と仰っていました。

スヴァーミーは「瞑想の初期の段階で音楽を使うのは良い」と仰っていました。

リラックスするためにと言う意味だと受け取りました。

なぜなら、リラックスしなければ瞑想はできません。

そして、心のプラティヤーハーラ(プラティアーハーラ)を読むと、これはプラティヤーハーラ(プラティアーハーラ)の次の段階、ダーラナーに近い状態に思えました。

この後を読むと、そんな感じで書かれています。

ダーラナーは集中です。

感覚を制御して、心を瞑想の対象に集中し、ディヤーナ(瞑想)へ向かい、サマーディ(三昧)というゴールが向こうからやってくるまで瞑想を繰り返し練習します。

スヴァーミーは「瞑想も向こうからやってくるんだよ」と仰っていました。

私たちは、自分の心をてなずけていかなくてはならないんですよね。

これがなかなか一筋縄にはいきません。

だから、諦めずに繰り返し練習します。

次に心の集中です。

そうするとこれはやっぱりこの段階はダーラナー(集中)でしょうか?

ここでは、

心を集中させるには「心の動き」を理解する必要があります。

心には、記憶の保管をする置き場所(貯蔵庫)があります。それはふだんから関わっているもの、昔の経験、家族や親戚、友だち、仕事、趣味、食事など無数にあります。心が集中できないのは、その無数の置き場所に次から次へと向かってしまうためなのです。

『パタンジャリ・ヨーガの実践』スワーミー・メーダサーナンダ

と書かれています。

そして、その対策として、心を無数の置き場所の一つ「神」の場所に集中させると良いと書かれています。

ここでは「神」の音のシンボル「オーム」に集中し考え、「オーム」だけを思い出し、心が他の置き場所に向かったらそれを引き戻すことと書かれています。

「オーム」が神の音のシンボルって書かれていることと、「考える」と言うワードに引っかかってしまいました。

オームは時代の流れで扱いが変わってきますが、プラナヴァ(聖音)とも言うので、神の音のシンボルと言う解釈になるのでしょうか?

また、「考える」ですが、考えているときは私たちの思考も働きます。

これも無くしていかなくてはならないもので、瞑想の対象を「オーム」にしますが、最後は思考も止まり、それと一体にならないと瞑想にならないので、なかなか難しい感じがします。

そしてここで、インドの大叙事詩『マハーバーラタ』からの引用がありました。

『マハーバーラタ』もとても長いので、覚悟を決めて読んでみたいです。

検索してみたら以前図書館で借りてきた『インド神話物語 マハーバーラタ 』の上下巻が紹介されていました。下巻だけ借りてきましたが、これは読みやすい本でした。

次は心を落ちつけて瞑想するにはです。

これも知りたいことですね。

それには「すべての感覚を閉じる」と言う実践が大切だと書かれています。

その実践方法を知りたいところですが、ここでは『シュリーマッド・バーガヴァタム』からの引用で紹介されていましたが、私は成瀬先生が訳してくださったシヴァーナンダ さんの『グル・タットヴァ』に書かれていた24のグルで知っていた内容でした。

ただ、ここでは感覚器官のたった一つのコントロールを怠っても困難にあうと言うことへの実例でしたが、『グル・タットヴァ』の中では、どんなものからも学ぶことができると言う例えで紹介されていました。

ここでは、感覚器官のコントロールのところなので、聴覚に惑わされないように、視覚に引っ張られないようにと教えてくれています。

7月はここまででした、8月は感覚を心に従わせるからになります。

これもとっても興味深いところですね。

2023年8月のサット・サンガの日程

サット・サンガは基本第4土曜日開催です。(12月は年末になるので第2土曜日開催です。)

8月は第4土曜日の26日が開催日です。(*9月は23日です。)

17時にスタートし、18時30分までの90分間行います。

Zoomで行うので準備をお願いします。(*わからない時は聞いてくださいね)

ご予約と締切について

ご予約はLINEでもできるようになりました。

メールやお電話、予約サイトで受付ていますので、お好きな方法をお選びくださいね。

LINEにてBijaと繋がってくださいね。

メール:ylsbija@gmail.com  お電話:09079122282(加藤)

お申込みいただいた方にZoomの案内をしますので、25日までにご案内が届かない方は、お手数ですが上記より連絡ください。

締切は8月25日(金)19時までになります。

直前まではっきりしないという場合はその旨お知らせくださいね。

お申し込みお待ちしています。

最後に

お知らせなど、日々の暮らしで見つけた気づきなどInstagramで発信しています。

毎日の更新を目標にしていましたが、1月から怠け気味です。

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加藤

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